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「回顧」の話

「回顧」の話が永くなって「展望」の時間がなくなったが,展望などと言っても,固より予言をする訳ではない.まああやふやの展望よりも,むしろ序でに少し回顧を続けよう.数年前,1930年辺あたりを中心にして,数年間に欧米の一流の数学者が数人日本へ引続いて来たことがある.これはまだ記憶にも新しいことである.  我々は数学者の流儀は知っているから,学界の名士を集めて歓迎の盛宴を催すなんということはやらなかった.いつも,われわれ同志だけの水入らずの談話会を山の上のバラックや,学士会館の一室で催した.日本式の西洋料理,鱒のフライにプーンと臭いマヨネーズ,彼等はあれを日本料理と思って食っていたのかも知れない.そんな待遇で追っ払われても,みんな満足して帰ったように考えている.そのうちの一人に,その後チューリヒで会ったときに,彼は「日本の数学は,今に二十年も経つと,豪いものになるだろう」というた.それはどういう訳かといえば,「まずアメリカを見給え.二十年前のアメリカは,数学などいうものは殆どゼロに等しかったではないか,それが今日はああいう勢いなんだから,日本も屹度きっと二十年経つと,数学がえらいものになるだろう.」少々心細い予言ではあるけれども,彼には何か見る所があって,そういうことを言ったのであろう.アディダス カントリー2  もう一人は,これもやはり鱒のフライで追っ払われた組だが,日本を去ってから手紙を寄越した.日本の数学には大いに感心した.殊に日本は,若手揃いだ,reich an guten jungen Krften というような文句だったと思う.若手揃いだから,近い将来に彼等がするであろうところの仕事(Arbeiten)に関して,汝を嫉ねたむ(beneiden)というのである.このように欧米の数学者が,日本の青年数学者に嘱望していることは多大のものがある.私は彼等の観察を以って,日本数学界の展望として宜しいと思う.  私は今青年諸君の花々しい活動を傍観して,日本数学の将来に大なる期待を持ち得ることを無上の喜びとするものである. http://www.a-didasworldjp.com/
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