「エルメス」と「ミカン」は、王者の色!?
「ミカン」の季節になりました。エルメス色に輝く「温州みかん(=ミカン)」は、日本原産の柑橘類。言わずもがな、海外生まれのオレンジにはないコクと旨みが自慢です。
しかし、あまりにメジャー過ぎて、敬遠していませんか? 実はこのミカン、食べなきゃ損するほどの実力派フルーツ。冬場の美容?健康を考える上で、絶対に外せないスター選手だったのです。
◆ミカン農家は口内炎知らず!?
美味しいミカンを求めて伺ったのは、湯河原で古くからミカン作りを営む「飛田柑橘園」。温暖な相模湾に面し、日当たりの良い段々畑で獲れるミカンは、誰もが喜ぶ格別の味です。
そもそもミカンは、非常に優れた美容フルーツで、豊富に含まれる「ビタミンA」と「ビタミンC」が、美肌と丈夫な皮膚作りをサポート。論より証拠、オーナーの飛田泰典さんは、毎日10個以上のミカンを食べているせいか、吹き出物ゼロ、久しく口内炎で悩んだこともないんだとか。
こんなことを聞くと、是非とも毎日食べ続けたくなりますが、世の中すべて、美味しいミカンばかりではありません。味が薄い、酸っぱい等、そんな問題児を美味しくするための秘技を教えてもらいました。
◆「貯蔵」するとウマくなる!
ズバリ、「低温貯蔵」が美味しさを生み出すというのです。湯河原で作られる代表的なミカン「大津みかん」は、収穫後に冷暗貯蔵庫で2週間寝かされ、余分な酸味が抜かれて濃厚な果肉へと生まれ変わります。実はこの手法、家庭でも実践することができるんだとか。玄関などの涼しくて、比較的暗い場所にミカンを並べて置いておくだけで、美味しいミカンに大変身するというのです。
さっそく実践してみたところ、大成功。「酸っぱいミカンは、しばらく冷暗貯蔵」とおぼえましょう。
◆ミカンの白い皮は、残さず食べるべし
美容の話に戻りましょう。ミカンの皮をむくと、白い繊維上の内果皮(アルベド)がお目見え。このアルベドには、健康状態を底上げしてくれる「ビタミンP」がたっぷり含まれています。ビタミンPは、ビタミンCの効果を高めたり、血管強化や血中コレステロールの低下、抗アレルギー作用が期待できるため、残すことなく、よく噛んでしっかり食べるようにしましょう。スムージーにもオススメです。
◆メタボや骨粗しょう症予防にも
近年の研究において、ミカンに多く含まれる「β-クリプトキサンチン」が、メタボや骨粗しょう症の予防に期待できることが明らかに。その他、アンチエイジングやがん予防など、ミカンは全身の健康に寄与していると言っても過言ではありません。
◆イマイチなミカンこそ、ジャムには最適
貯蔵しても美味しくならないミカンは、「ジャム」にしましょう。この「ミカンジャム」、酸味の強いミカンの方が良いそうです。
アディダス スニーカー少ない砂糖で果肉本来の美味しさを堪能でき、マーマレードが苦手な方にもオススメ。また、ジャム作りはストレス解消、癒やしにもつながりますから、時間を見つけて是非トライを。この季節、パンケーキやヨーグルトにベストマッチです。
●材料
?ミカン 5~10個
?砂糖 ミカン(外皮なし)重量の30%
?レモン汁 大さじ1
?紅茶の葉 ひとつまみ
●作り方
(1)ミカンの皮をむき、包丁で適当な大きさに切って鍋に入れる。
(2)鍋に半量分の砂糖を加えて、ミカンと和え火にかける。弱火で焦げないよう、時々かき混ぜながら15分煮込む。
(3)残りの砂糖を入れて、さらに15分煮詰める。火を止めて15分味を馴染ませる。レモン汁を加えて、強火で沸騰させ、火を止めて紅茶の葉を加えれば完成。