「幼児教育」は、家庭と幼稚園?保育園の双方で担われるもの。3歳児期は幼児期の始まりの時期として集団での活動に取り組む、4歳児期は幼児教育の充実をはかる、5歳児期は幼児期の仕上げと小学校入学を見据えた活動を行うという位置付けにある。株式会社ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所?次世代育成研究室」が子どもをもつ母親1460名を対象に「幼児期の家庭教育調査?縦断調査」を行なったところ、小学校での生活を考える際には5歳児期が注目されるが、調査結果からは3歳児から4歳児にかけての育ちの特徴や保護者の関わりが、それ以降の成長にとって大切な時期であることが明らかになった。
■幼児期に必要な準備について
国際的に幼児教育への関心が高まる中、
ニューバランス スニーカー小学校以降の学習の基盤として、自立した生活習慣や、物事への集中力、人と協力して物事に取り組む力が重要視されている。本調査では、小学校入学以降の学習や生活に適応するために求められる幼児期の学びとして、以下の3つの軸を設定して調査を行なった。
「生活習慣」= トイレ、食事、あいさつ、片づけなど生活していくために必要な習慣
「学びに向かう力」= 自分の気持ちを言う、相手の意見を聞く、物事に挑戦しようとする等、自己主張?自己抑制?協調性?がんばる力?好奇心に関係する力
「文字?数?思考」= 文字や数の読み書き、順序の理解など、幼児期から小学校段階での学習に関係する力
3歳から4歳の時期にかけて、「学びに向かう力」としての「自己抑制」「協調性」「がんばる力」が、大きく発達していく傾向が見られた。
?自己抑制?
●自分がやりたいと思っても、人の嫌がることはがまんできる」3歳児期71.3%→4歳児期79.9%
●「ルールを守りながら遊べる」3歳児期88.6%→4歳児期93.3%
?協調性?
●「遊びなどで友だちと協力することができる」3歳児期88.5%→4歳児期94.0%
●「友だちとけんかをしても、あやまるなどして仲直りができる」3歳児期83.5%→4歳児期89.2%
?がんばる力?
●「物事をあきらめずに、挑戦することができる」3歳児期58.1%→4歳児期62.9%
●「自分でしたいことがうまくいかないときでも、工夫して達成しようとすることができる」3歳児期56.9%→4歳児期65.2%
3歳児期に「生活習慣」を身につけることで、4歳児期での「生活習慣」「学びに向かう力「文字?数?思考」の力が育っていくことが明らかになった。
3歳児期に「子どもの意欲を尊重する」という態度を保護者が取ることで、4 歳児期の「学びに向かう力」を育て、さらにそれが基本になって「文字?数?思考」を育てるという結果がみられた。3歳児期に保護者が子どもの「思考を促す」態度を取ることが、子どもの「学びに向かう力」や「文字?数?思考」の育ちにおいて大事な役割を果たしていることが明らかになった。
※思考を促す態度/「子どもの質問に対して自分で考えられるように促している」「一つの遊びには多様な遊び方があることを気付かせるようにしている」等の4 項目から構成。親が子どもの問いへの答えを教えるという行動ではなく、子どもの考えを受け止めて自分で考えさせるような関わりを指す。
今回の調査結果から、3歳児期の「生活習慣」の定着によって、4歳時期の「生活習慣」「学びに向かう力」「文字?数?思考
ニューバランス レディース」の力が伸びることが明らかになった。保護者は、子どもが3歳児のときに生活習慣を身につけられるようにすることがその後の幼児期の学習への準備を支える上で大切であると思われる。
また、保護者が子どもの意欲を尊重する態度をとること、自分の力で考えられるように上手に促すことによって、子どもの「学びに向かう力」が伸び、そこから「文字?数?思考」の育ちにもつながっていくことがわかった。今回は母親を対象にした調査だが、3歳から4歳の時期にかけては、子どもを取り巻く大人たちが、子どもの主体性を重視するような関わり方をすることが大切であると考えられる。